皆さんは漫画家「和山やま」をご存じでしょうか?
最近このお方のマンガを読み、あまりにも面白くて会社の同僚・部下お構いなしにおすすめし、共感を得ているため記事にしてみました。
リアルな日常と人間同士の掛け合い、先の読めない展開がどんどん読者を虜にしていきます。
そして何と言っても、読者をシュールな世界に誘い込む「描写」と「言葉のチョイス」が最高で、誰も傷つけない笑いで、あっという間に読み終えてしまいます。
今回は漫画家「和山やま」のマンガ3作をご紹介していきます。
目次
1作目:カラオケ行こ!
「カラオケ行こ!」2020年9月12日発売
森丘中学校合唱部の部長「岡 聡実(おか さとみ)」は、四代目祭林組 若頭補佐※ヤクザの「成田 狂児(なりた きょうじ)」にカラオケに誘われます。
年に4回、組長が主催するカラオケ大会で、一番下手だった組員は組長が書いた下手くそな絵の入れ墨を罰ゲームとして彫られるため、歌が上手くなりたいと悩みを打ち明け聡実に歌のコーチをお願いします。
はじめは嫌々付き合わされていた聡実も、徐々に狂児と聡実に友情が芽生えてきますが、カラオケ大会は如何に?
まず何でこのようなシチュエーションというか、設定が思い浮かぶんだろうという率直な感想。
ヤクザが中学生に歌を教えてもらうために一緒にカラオケにいるだけでも非現実的な設定ですし、狂児がヤクザと思えないくらい優しい性格で好感が持てます。
2作目:女の園の星
「女の園の星」2020年7月8日~続刊中
和山やま初となる連載マンガ「女の園の星」は、雑誌「FEEL YOUNG」で連載中です。
このマンガがすごい!2021オンナ編(宝島社)において第1位に選ばれています。
参考
- 出版社コミック担当が選んだおすすめコミック…第1位
- 俺マンガ大賞…第3位
- Apple Books Store2020年…ベスト女性マンガ
- マンガ大賞2021…第7位
女子校の2年4組の担任で国語教師の星先生と、同じく2年3組担任で職員室では星先生の隣の席である小林先生、女子校に通う女子生徒たちが繰り広げる、なんてことのない日常を描いた物語。
学級日誌に描かれた生徒たちのしりとりに頭を悩ませたり、教室のベランダに突如現れた犬をお世話したり、漫画家志望の生徒が描いたマンガを読んで毒舌アドバイスをしたりと、日常的なシーンが描かれている。
こんなにも日常的なお話を、ここまで笑いに変えることができる作者には脱帽でした。
何と言っても小林先生がいい味出しすぎていて、こんな馬鹿っぽい人(数学教師)が隣の席にいて、夜も飲み友になってくれるなんて羨ましい。
女子生徒からはいつもポロシャツを着ていることから「ポロシャツアンバサダー」というあだ名を付けられていますが、現実の女性からはかなりの人気みたいです。
これは絶対よんでほしい!
3作目:夢中さ、きみに。
「夢中さ、きみに。」2019年8月10日発売
2019年8月に発売した単行本「夢中さ、きみに。」で第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞、第24回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。
「女の園の星」では女子校が舞台でしたが、本作「夢中さ、きみに。」では男子校が舞台になっています。
中高一貫の男子校で体育祭が行われた。
男子校での体育祭は一般公開はせず、女子もいないため格好をつける必要がない。
そんな中、借り物競争で「かわいい人」のお題を引いた江間(えま)は、笑いを取りに走るため、応援席でパンイチになっている竹田を借りに行こうとするが、一瞬視界の隅に見えた何故か網に絡まっている林が気になった。
そこから林は執拗に「僕かわいい?」と絡んでくるが。。
この作品は短編ストーリーになっており、主人公は「林」の回と、「二階堂」の回とで分かれています。
林の回は、男子校ともなればこんな不思議な男子がいてもおかしくないのでしょうが、キャラクターが濃く何を考えているのか読めません。
「うしろの二階堂」での主人公、二階堂の回は共学ですが、あんなに陰キャな二階堂がまさかの展開でした。修学旅行の話は心霊も相まって最高すぎます。
おまけとしてマンガの後半は、作者の「和山やま」さん自身の実体験として「どうして?男子小学生」というタイトルでマンガが描かれています。
作者:和山やま
この作者は沖縄出身の女性だそうです(お顔は拝見したことありません)。
女性ならではのギャグセンスと言いましょうか。
男の僕からしてみれば、誰も傷つけず、優しく大爆笑を誘ってくれます。
それもそのはず、和山先生の一番好きなマンガは古谷実の「僕といっしょ」だそうです。
古谷実はボクも学生の頃、「僕といっしょ」はもちろん「稲中卓球部」でも笑わせてもらいました。
まとめ
いや、ホントに冗談抜きで度肝抜くほどの衝撃作品でした。
どれもが本当に面白く、愛せるキャラクターばかり。
自分のおすすめは、やはり「女の園の星」を読んでみてほしいですね。
今後も楽しみにしたいです。