こんにちは、ゆるめです!
今回は新人育成に際し、「OJT」と「Off-JT」それぞれのメリットとデメリットを解説していきます。
この記事は管理職初心者向けとなっておりますが、歴の長い方にも参考になるかと思います。
新入社員が入り、どのように教育を進めていくべきか。
はたまた、中堅社員により知識を増やしてもらうためにはどうするべきか。
様々な悩みがあるかと思います。
そんな時に役に立つ「OJT」と「Off-JT」ですが、実はただ行うだけではあまり効果を発揮しません。
それぞれの特長を捉え、的確に取り組んでください。
目次
【管理職初心者向け】OJTとOff-JTとは?
OJT(職場内教育)
OJTとは、On the Job Trainingの略称で、上司や先輩が部下や後輩に指導・育成し、必要な能力を重点的・計画的に習得させていくことを言います。
特長として、普段の業務と遂行して行うため効率的に育成が出来たり、コスト面でも安価で収まりやすいです。
また個別で指導できるため、その部下に合ったやり方で進めていけます。
Off-JT(職場外教育)
Off-JTとは、Off the Job Trainingの略称で、職場を離れ研修会場や外部セミナーで知識取得をする方法です。
特長として、日常業務では経験しないことを身につけられたり、複数人でのディスカッションにより、
また違った考え方を身につけることが出来ます。
必ず行ってほしいこと
- 研修前には、何を学んできてほしいのかを明確にした上、期待を添えた言葉で送り出してください。
- 研修後には、得た知識をどう業務に生かせるかを考えてもらうようにしてください。
上記2点を軽視してしまうと、研修で得た(得る)ノウハウが半減してしまうので注意してください。
OJTのメリット・デメリットとは?
OJTのメリット
①1対1(マンツーマン)でできる
OJTはマンツーマンで行うのが基本とされています。
個別指導なので、その部下が苦手なところや、もっと伸ばしたいところをピンポイントで習熟することが出来ます。
部下にとっても、理解出来なかったところや、よく分からなかったところを気軽に質問できるので、
二人三脚で進めていく事が出来ます。
しかし、会社に複数人の新入社員が入ったとして、一斉に指導しないといけない場合もあります。
その場合は、会社の理念や規則、社会人としての当然のマナー(名刺の渡し方・お辞儀の仕方など)を指導するようにしましょう。
②PDCAが分かりやすい
PDCAとは?
「P」➜Plan(計画)
「D」➜Do(実行)
「C」➜Check(評価)
「A」➜Action(改善)
部下の目標【計画】はなにか。
【実行】してみた結果【評価】はどうだったか。
次はどこを気を付ける【改善】すべきか。
複数指導と比べ、個別指導となると部下の育成がPDCAサイクルが分析しやすくなります。
③現場で指導できる
OJTは基本的に社内で行うため、現場指導が出来ます。
要は、先輩がやって見せ、後輩がやってみたあとにフィードバックをすることが出来るので、
教えられた側も、何が良くて何がいけなかったのかが理解しやすくなります。
④指導する側も成長できる
インプットしただけでは、まだ自身のスキルになっていないため、アウトプットすることが重要となります。
すなわち、指導する側は部下に教える際に初めて自分のスキルになるわけです。
指導する側の成長にも直結しますので、適当に決めず、人選も考えるべきでしょう。
OJTのデメリット
①指導者によっては知識が偏る
部下が貪欲に学ぼうとしない限り、指導する側にもよりますが基本知識が偏ります。
すなわち、業務は覚えるが、見えている視界が狭いため応用が利かなくなるケースがあります。
それは指導者も部下もどちらが悪いというわけではありません。
例えば、指導者が「10」を教えた場合、部下は「10」以上の能力にはなりません。
では、指導者Aが「10」指導者Bも別の「10」を教えた場合、部下の能力は「20」になりえます。
よって、他の人の考え方も学んでもらうのがよいケースもあるということです。
②教育に時間が掛かる
前述したとおり、マンツーマンが基本となりますので当然時間は掛かります。
新人の間は皆よーいドンでスタートしますので良いとは思いますが、
数か月経ってくると、少しずつ力の差が出て来ます。
複数人に教えるとなれば、経験値や理解度、性格によって、あまり効果が発揮されない場合があります。
人数が増えれば増えるほど、効果は半減していくということは覚えておいてください。
もし複数人での指導を求められる場合は、育成したい方の能力を分析し、2回~3回に分けて実施されることをお勧めします。
Off-JTのメリット・デメリットは?
Off-JTのメリット
①環境を変えられる
Off-JTは外部研修なので、普段の職場から離れ、伸び伸びと学習することができます。
OJTとは違い、見られている視線もないので、部下によっては効果が発揮される場合も多いです。
②プロに指導してもらえる
研修講師は基本的に指導のプロです。
様々な研修を経て、来ているので、教え方が上手い方がほとんどです。
職場では「1+1=2」としか教えられなくても
講師からは「なぜ1+1=2になるかの理由」を教えてもらえるイメージですね。
③職場とは違う同志がいる
外部研修に参加される方の能力は、研修内容によっては様々です。
勤務年数が長い方もいれば、自分より若い方もおられます。
よって、ディスカッションなどで色んな人の考え方を聞くことが出来ます。
同じ人に指導されているよりも、違う方の考え方を聞くと視野を広めることが出来ます。
また、自分の考えが、別の方に納得してもらえると自信にも繋がります。
Off-JTのデメリット
①複数人が一斉に受講する
OJTの逆で、複数人が一斉に受講するため、受講者によっては、
- 進行が早く、研修内容に着いていけなかった
- 恥ずかしくて質問が出来なかった
- 眠くなって寝てしまった
など、複数人特有の非効率が生まれがちになります。
部下に受講してもらう前に、ある程度マインド(受講する姿勢)を高める必要があります。
②知りたい内容とは限らない
言わずもがなですが、研修を受講する前に講義内容の精査は必要です。
しかし、いざ行ってみると「知っている内容」であったり、「思っていた内容ではない」場合も往々にしてあります。
これはもちろん、研修を勧めた上司の責任でもありますので、受講してもらう前にしっかりと下調べをするようにしてください。
③お金がかかる
無料のセミナーでなければ、ある程度の研修費用は覚悟しておいた方がよいです。
もちろん、主催する側も「会場費」「講師の雇用費」「教材費」などお金が掛かっているわけなので。
会社の経費とはいえ、お金はお金です。
より効果を発揮してもらえるように、受講前と受講後にやるべきことを再度書いておきます。
必ず行ってほしいこと
- 研修前には、何を学んできてほしいのかを明確にした上、期待を添えた言葉で送り出してください。
- 研修後には、得た知識をどう業務に生かせるかを考えてもらうようにしてください。
「この研修はお金が掛かっている!」なんてことは、口が裂けても言わないようにしてください。
【管理職初心者向け】OJTとOff-JTのメリット・デメリットまとめ
この記事はOJTが良いOff-JTがダメとか言っている訳ではありません。
それぞれ特長があり、ケースバイケースなんです。
よって、良いところとそうでないところを理解し、誰にどうすべきかを見極めてください。
最後に取りまとめておきますね。
OJT
【メリット】
- 1対1(マンツーマン)でできる
- PDCAが分かりやすい
- 現場で指導できる
- 指導する側も成長できる
【デメリット】
- 指導者によって知識が偏る
- 教育に時間が掛かる
Off-JT
【メリット】
- 環境を変えられる
- プロに指導してもらえる
- 職場とは違う同志がいる
【デメリット】
- 複数人が一斉に受講する
- 知りたい内容とは限らない
- お金がかかる
以上、よい職場づくりを応援していますね。
お疲れさまでした^^